債券は「安全な投資」とひとくくりにされがちですが、価格がどう決まり、なぜ金利と逆に動くのかは意外と分かりにくいものです。基本さえ押さえれば市場ニュースがぐっと読みやすくなります。
債券とは
債券は、政府や企業がお金を借りるために発行する「借用証書」です。投資家は債券を買って所定の利息(クーポン)を受け取り、満期に元本(額面)を返してもらいます。主な要素は額面・クーポン・満期です。
価格と利回りはなぜ逆に動くのか
すでに発行された債券のクーポンは固定です。しかし市場金利が変わると——
- 市場金利が上がると、新しく出る債券はより高い利息を払います。すると利息の低い既存の債券は魅力が薄れ、買い手に同じ利回りを示すために価格が下がる必要があります。
- 市場金利が下がると、逆に既存の債券(高いクーポン)が魅力的になり、価格が上がります。
だから債券の価格と利回り(金利)は逆方向に動きます。「金利が上がった=債券価格が下がった」は実質的に同じことなのです。
満期とデュレーション
金利変化に対する債券価格の感応度をデュレーションと呼びます。一般に満期が長いほどデュレーションも長く、同じ金利変動でも価格の振れ(損益)が大きくなります。だから長期債は金利変動リスクが大きいのです。
信用格付けと信用スプレッド
発行体が返済できないリスク(信用リスク)も価格に反映されます。格付けが低いほど、高い利回り(スプレッド)を出さないと売れません。景気不安のときにこの信用スプレッドが拡大すると、リスク回避の心理が高まったサインです。
債券の役割
- インカム:定期的な利息収入。
- 分散:株式と異なる動きをすることが多く、ポートフォリオの変動を抑えます(常にではありません)。
- 緩衝材:危機のときは安全資産(特に国債)へ資金が向かいやすい。
どう読むか
国債利回り(特に米10年)と長短金利差は債券市場の体温計です。Global Market Dashboardで米2年・10年・30年の利回りと10年–2年の差を確認し、金利環境を測ってみてください。
本記事は情報提供を目的としており、投資勧誘ではありません。