テクニカル分析は、チャートの価格と出来高を読み、市場が次にどこへ向かいそうかを見極める方法です。ファンダメンタルズのように企業価値を測るのではなく、価格そのものの動きを見ます。始めるには二つで十分です。移動平均線とRSIです。
テクニカル分析とは何か
中心にある考えは、価格には参加者の知る情報がすでに反映されており、人の行動が繰り返すため価格のパターンも繰り返しやすい、というものです。水晶玉ではなく、確率を扱う道具です。ファンダメンタルズが「株はいくらの価値か」を問うのに対し(PERとPBRの記事を参照)、テクニカル分析は「いま群衆が何をしているか」を問います。
移動平均線は価格をなめらかにします。短い線が長い線を上抜けると、多くの人がトレンドが上向きに転じたと読みます。
移動平均線
移動平均線は一定期間(例:50日、200日)の平均価格をつなぎ、ノイズを取り除いてトレンドを浮き上がらせます。短い平均線が長い平均線を上抜けるとゴールデンクロスで強気、逆に下抜けるとデッドクロスで弱気と読まれます。
💡 Tip: 移動平均線はしばしば動く支持線・抵抗線として働きます。価格が200日線まで下げて跳ね返るパターンを、トレーダーは注意深く見ます。
RSI: モメンタムと極端
RSI(相対力指数)は、最近の上昇と下落の速さを0〜100で測った値です。一方向へ行き過ぎたときを教えてくれます。
RSIは0〜100の範囲です。70超は動きが行き過ぎ、30未満は下げ過ぎのヒントです。極端はシグナルではなく手がかりです。
| RSIの値 | よくある解釈 |
|---|---|
| 70超 | 買われすぎ、調整の可能性 |
| 30〜70 | 中立圏 |
| 30未満 | 売られすぎ、反発の可能性 |
シグナルを組み合わせる
単一の指標だけでは信頼しにくいです。トレーダーは複数の道具が同じ方向を指す「コンフルエンス(合流)」を探します。たとえば価格が長い移動平均線を試すまさにそのとき、RSIが売られすぎである場合です。指標を一つだけ切り離して見ると、だましが頻繁に出ます。
⚠️ 注意: 指標は過去の価格から作られるため遅れて動きます。しかも、常識よりずっと長く買われすぎ・売られすぎに留まることがあります。リスク管理に使い、決して約束とみなさないでください。
何を見るか
テクニカルのシグナルは、市場心理やボラティリティと並べるとより読めます。グローバル・マーケット・ダッシュボードはVIXと恐怖と強欲指数を表示し、チャートを読む間に群衆が恐怖か強欲かを合わせて見られます。
さらに読む
標準的な参考書はジョン・マーフィー(John J. Murphy)のTechnical Analysis of the Financial Marketsで、チャート分析を丁寧に扱う広く使われる入門書です。
本記事は情報提供を目的としたもので、投資助言ではありません。